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猫専門医・服部幸先生に教わる、腎臓病にかかるリスクを減らす6つのポイント【愛猫を慢性腎臓病から守るために】

公開日:2017年5月10日
更新日:2019年5月20日|【PR】ライオン商事株式会社

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「腎臓病」は、猫の飼い主にとってはとても気になる病気。なかでも慢性腎臓病は高齢の猫で多く発症することが知られています。「うちのコはまだ若いから大丈夫」と思っている人もいるかもしれませんが、猫の腎臓病は飼い主が気づかないうちにじわじわと機能が低下していきます。猫が腎臓病にかかりやすいとわかっているのなら、健康な今のうちから腎臓病にさせないための手立てはないものでしょうか?

東京猫医療センターの服部幸先生に腎臓にかかるリスクを減らすヒントを伺いました。

《お話を伺った先生》
東京猫医療センター院長 服部 幸先生
2003 年北里大学獣医学部卒業。動物病院勤務後、2005 年より SyuSyu CAT Clinic 院長。2006年、アメリカのテキサス州にある猫専門病院「Alamo Feline Health Center」にて研修プログラム修了。2012 年「東京猫医療センター」を開院し、2013 年には国際猫医学会よりアジアで2件目となる「キャットフレンドリークリニック」のゴールドレベルに認定された。著書に『ネコにウケる飼い方』(ワニブックス PLUS 新書)、『猫の寿命をあと 2 年のばすために』(トランスワールドジャパン)、監修に『ネコの看取りガイド』(エクスナレッジ)ほか。

愛猫のために今からやっておきたいこと・やってはいけないこと

慢性腎臓病になる割合は15歳以上の猫の約3割だと言われています。だとすれば、ならない猫もいるということ。若いうちから気をつけてケアをしていれば、腎臓病も予防できるのでしょうか?

「15歳以上の3割というのは、あくまでも病院に来て診断された猫の割合。病院に来ない猫もいますし、年を取れば少しずつ老化によって腎臓の機能は低下していくので、猫全体として考えれば、実際に診察をしているともっと多い印象があります。猫はそもそも腎臓を構成するネフロン*という構造体の数が他の動物と比べて少ないので、腎臓病にかかりやすい体の構造をしています。さまざまな原因が組み合わさって発症しますがまだ不明な点も多く、こうすれば完全に予防できるという方法も今のところわかっていません」
*ネフロン:血液中の老廃物をろ過し、尿を作る役割を果たしている。

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腎臓の機能は一度失われたら元に戻らないので、このまま手をこまねいているのはなんとも歯がゆい気がします。何かできることはないものでしょうか。
「予防はできなくても、腎臓病にかかるリスクを少しでも減らすことが大切です!」
猫が健康なうちからやっておきたいこと、やってはいけないことを教えていただきました。

1.歯みがきをして歯周病を予防しよう

「腎臓病」と「歯周病」に何の関係があるの?と思うかもしれませんが、それが「大あり」なんです。歯垢がたくさんたまって細菌感染が起こり歯周病になると、その細菌は血液から全身に広がり、腎臓にもダメージを与えます。歯周病が腎臓病のリスクを高めることはデータでも報告されています。3歳以上の猫の8割は歯周病予備軍と言われていますので、日頃の歯みがきを習慣化して歯垢をためないことは歯周病予防になり、ひいては腎臓病のリスクを減らすことつながるのです。

LION猫歯みがき_630日々の歯みがきケアは、腎臓病のリスクを減らすためにも重要です。

「実際、高齢の19〜20歳になっても腎臓が元気な猫は、歯がきれいなコか、早期の段階で歯が全部抜けているコが多いですね」

2.新鮮な水をたっぷり飲ませる工夫を

猫はもともとあまり水を飲まない動物ですが、水分の摂取が少ないと尿が濃縮されるため腎臓に負担をかけます。日頃から猫に水をたくさん飲ませることも腎臓を長持ちさせるためには重要です。

60558466 - cat drink water on the tableしっかりと水を飲んでもらうことは猫の健康のためにとても大切。

水飲みの食器、水飲み場所、水の種類、流水を試すなど、愛猫の水飲みの好みを見つけて、新鮮な水をしっかり飲ませる工夫をしましょう。ウェットフードを与えることも水分補給になります。

3.自己判断で療法食を与えない!

慢性腎臓病になった場合は、タンパク質とリンを制限した腎臓病用の療法食が効果的ですが、腎臓にダメージのない猫に与えるのは、栄養バランスが崩れたり、カロリー不足になったりするのでおすすめできません。健康な猫は、科学的根拠に基づいて作られているメーカーの総合栄養食で栄養バランスを保つことが大切。ライフステージに合ったフードを選びましょう。
※療法食は、必ず獣医師の指導の下で与えてください。

4.リスクのあるものには近づけない

私たちの身近にあるものでも、猫が口にすると腎臓にダメージを与えるものがあります。代表的なものはユリで、花、葉、茎などを食べると急性の腎臓病を引き起こし、花が活けてある水を飲んで中毒を起こすこともあるので気をつけてください。

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車のエンジンの不凍液や一部の保冷剤などに使われているエチレングリコールやアロマの精油などを舐めて体内に入ることも腎臓病の原因に。また、ネギ類を食べて起こるタマネギ中毒では、ネギ類に含まれる成分が赤血球を破壊するため、溶血性貧血を引き起こします。さらに、壊れた赤血球の中から放出されたヘモグロビンという赤い色素が腎臓にダメージを与え、急性腎不全になることもあります。

腎臓に毒性のあるものを食べていれば、ダメージが積み重なっていきますので、猫には近づけないようにくれぐれも注意してください。

5.肥満も間接的には影響する可能性が!

腎臓病と肥満の因果関係については、明確な根拠は出ていませんが、肥満の猫は膀胱炎や膀胱結石にかかりやすいという報告はあります。尿道結石や尿管結石を繰り返していれば 、腎臓にダメージが出てきますので、間接的に影響しているとも考えられます。肥満は万病の元と言われるとおり、他の病気を併発する可能性があるので、肥満にさせないために、運動と食事管理をしっかり行いましょう。

31122898 - the cat weigh oneself肥満は万病の元。体重管理をしっかりと!

6.ストレスのない快適な生活を

過度なストレスは猫の免疫力を低下させます。免疫力が下がるとウイルスや細菌に感染しやすくなったり、さまざまな病気にかかるリスクが高まります。このような病気が原因で腎臓病になることもあるので、できるだけ猫がリラックスしてストレスがない生活を送れるように、環境を整えてあげることも重要です。

腎臓病早期発見の2大チェックポイント

慢性腎臓病は、オシッコの量と水を飲む量が増える「多飲多尿」が代表的な症状です。病気を少しでも早く発見するためには、家庭でのチェックがとても重要です。

1.おしっこの量が増えていないかチェック✓

腎臓の機能の低下とともにおしっこの量は少しずつ増えていきます。毎日のトイレ掃除のときに猫砂の固まりの大きさをしっかり観察しておきましょう。

lion10固まるタイプの猫砂なら、毎日のトイレ掃除の時にオシッコ量の変化をチェックできます。

2.水を飲む量が増えていないかチェック✓

おしっこの量が増えて体から水分がどんどん排出されれば、水を飲む量も増えます。猫が1日に水を飲む量は体重1kgあたり50ml以下が目安。これ以上飲む場合には何らかの異常が考えられます。

water朝(左)に水を入れる時と、翌朝(右)に水入れの中の水の量を計量カップで量ってみましょう。24時間の尿量の評価ができます。

おしっこの量や飲水量は、少しずつ増えていくので変化に気づきにくいものですが、記録をつけておくと過去のデータとの比較ができ、早期発見に大いに役立ちます。
また、家庭でのチェックと合わせて、動物病院で定期検診を受けることが大切です。検診は若い頃から受けることで数値の推移が確認でき、早期発見につながります。

猫の宿命とも言える腎臓病。健康なうちから腎臓にダメージを与えない生活を心がけて、愛猫の将来の健康のために、今からできることをしっかり実行したいものです。

(構成・文/宮村美帆)
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